ゼスト Tech Blog

ゼストは「護りたい。その想いを護る。」をミッションに、在宅医療・介護業界向けのSaaSを開発しています。

ZESTがつなぐ、より良い未来へ 〜オープンエコシステムで実現する介護・医療の新しいカタチ〜

こんにちは。

「護りたい。その想いを護る。」株式会社ゼストで外部連携のプロダクトマネージャーを担当している加藤です。

経歴は、大学で看護師免許を取得したのち、新卒で電子カルテベンダーでインフラエンジニアとして1年半勤務したあと、ゼストには2023年10月にPdMとしてジョインしています。

今回は、そんな外部連携PdMの目線から、ゼストが目指す「オープンエコシステム構想」についてご紹介しようと思います!

オープンエコシステムってなに?

「オープンエコシステム」は、open(開かれた)+ecosystem(生態系)という意味からできた単語です。

定義は様々ですが、共通しているのは、「協働できる」「自由に参加できる」そして、「発展し続ける」 という3点。

AIのClaudeによると、「技術と知識の自由な共有により、イノベーションを加速させる協働的なデジタル環境」という意味のようです。

例えば、GoogleAmazonなどのプラットフォームを展開するサービスは、開かれたプラットフォーム上でサービスを提供し、それを活用する企業と協働して発展する仕組みを構築しているため、「オープンエコシステム」と言えるでしょう。

オープンエコシステムは本当に優れているのか?

さて、ここまでオープンエコシステムにフォーカスして説明をしてきましたが、「オープンエコシステム」は本当に優れている仕組みと言えるのでしょうか?

クローズドシステムとは?

オープンエコシステムの対義語として、クローズドシステムというものがあります。クローズドシステムとは、その名の通り外部との連携が厳密に制限されているシステムです。

特徴としては、下記の3点が挙げられます。

  • セキュリティや安定性が高い。

  • システム全体の整合性が保たれやすく、互換性の問題が起こりにくい。

  • 特定のベンダーに依存するリスクがある。

従来、医療・介護業界で導入されるシステムは、個人情報やセンシティブな情報を扱う背景から、一定のセキュリティレベルを確保したクローズドシステムである必要がありました。 しかし、近年は情報連携の重要性や技術の発展などを背景に、医療・介護業界でもオープン化の動きが加速しています。

クローズドシステムの強みと弱み

クローズドシステムの強みは、1社の製品内で完結しているため統一感があることです。同じシステムで様々な機能を満たせるため、フィットする事業所にとってはまさに「神ツール」になり得ます。

その一方で、機能に使いづらさ感じていても他の選択肢を検討しづらかったり、別領域のDXを進めるべく外部システムを導入した場合にも連携ができず情報の転記コストが発生するなどのデメリットがあります。

クローズドで柔軟性がないため、各ステーションの運営に合わせてDXを進めようとしたときに、思わぬ障壁にもなり得るのです。

なぜ今オープンエコシステムなのか

私たちゼストの顧客である在宅医療・介護業界は、高齢化の進展に伴い急速に需要が高まっています。

訪問看護ステーションだけで見ても、2024年4月1日時点の全国の訪問看護ステーション稼働数は 17,329件 で、前年から 1,632件増 と過去最高の増加数を記録しました。 *1

激化する競争の中で、各事業所はそれぞれの強みを活かしたケアを提供しており、業界内はものすごい速度で「多様化」が進んでいると日々実感しています。

つまり、それぞれが思い描く「理想とする運用」が多種多様になっているため、自分たちにとって余分な機能は使わずに、必要な機能を好きなように組み合わせて繋げて使いたいニーズが強まっているといえます。

オープンエコシステムでは、外部システムとも積極的に連携を行うため、それぞれに合ったプロダクトを自由に選択して組み合わせ、活用していくことができます。

私たちは、需要の拡大に伴って多様化する今の在宅医療・介護業界だからこそ、必要な形はクローズドシステムではなくオープンエコシステムであると考えているのです。

オープンエコシステムで叶える介護・医療の新しいカタチ

ZESTが各種業務ツールとつながることで実現できること

私たちは、各種業務ツールと連携をすることで、それぞれ以下のような理想のステーション運営の実現に貢献できると考えています。

電子カルテ・レセプトとの連携: データプラットフォームである電子カルテ・レセプトとの情報連携を行うことで情報の2重管理を減らします。また、予定の作成から記録・請求業務の一連の業務フローをシームレスにすることで、各電子カルテ・レセプトがもつ強みを最大化します。

カレンダーツールとの連携: スケジュールプラットフォームであるカレンダーツールとの連携によって、ZESTを使っていない別組織・別業態の方とより連携がしやすい状態を実現します。

チャットツールとの連携: 日々の業務に関する通知を1箇所に集約することで、日々の情報収集にかかるコストをさらに引き下げます。

勤怠管理ツールとの連携: スケジュール・シフトの調整から勤怠給与管理までの一連の業務フローを、転記コストなく行える状態を実現します。

目指すのは、「自分たちのやりたい運営」を追求できる世界

PdMとして、プロダクトの機能を満遍なく活用してくださることや、他社プロダクトは必要ないくらい運営にマッチしたプロダクトと言っていただけることは、非常に嬉しいことです。しかし、顧客にとって選択の幅がない中で、ZESTを使っていただいている状況にはなってほしくありません。

それは、「本当に実現したいステーション運営を提供できている」とは言えないからです。私たちはオープンエコシステムを通して、どのプロダクトを使うか、どう組み合わせるのかも含めて、顧客の選択を尊重したいと考えてます。

ZESTは今後も多様化している業界のニーズに応えられるよう、外部プロダクトとともシームレスに連携することで、「自分たちのやりたい運営」を追求できる世界を目指していきます。


ゼストは在宅医療・介護業界で働く方々、そしてその先の利用者のためになるプロダクトを作り続けています。この記事を読んでちょっとでもゼストに興味を持たれたら、ぜひ一度、弊社のWantedlyをチェックしてみてください!

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*1:令和6年度 訪問看護ステーション数 調査結果(一般社団法人全国訪問看護事業協会):https://www.zenhokan.or.jp/wp-content/uploads/r6-research.pdf